違った角度からの渋谷 2
太田コレクションは、浮世絵の初期から終末までを完全な形で集めてある。
作品が未公開だったため退色がなく、もとの色目が美しく残っている。
原宿の雑踏の中から一歩裏通りに入ると、喧騒をわすれた静かな一角となる。
そこに渋いレンガづくりの太田記念美術館が建っている。
入館すると、まず入口でスリッパにはきかえる。
浮世絵はホコりや光線によわい。室内の照明も暗い、展示室に入ると、肉筆浮世絵のあざやかな朱が、目にとびこんでくる。
「浮世絵はとくに退色しやすい。それで展示はせいぜい三週間が限度です。毎月、展示替えをしています」学芸員さんは言う。
「ここは場所がらもあって、外国の方が多くみえます。来館者の一割は外国人です」
室内には石灯籠を配した休憩所や、畳に座って掛軸をみられるような配慮がされている。